もしも、学校が・・・！？
指令３・アジトの秘密をまもれ
髪の毛が逆立つという奇怪な現象に見舞われ、伊達先生は頭が混乱し、寝込んでしまう。
だが、野村先生は道也たちの言い分を聞き入れ、アジトとしての部屋の利用を許可する。
数日後、大雨の日。
登校拒否を続けていたさとるが、学校に姿を現す。
降りしきる雨の中、カサをさし、学校の校舎を見つめながら、立っていた。
中に入ろうか、それともやめようか・・・・と、いう風貌で。
が、野村の顔を見るととっさに、逃げ出してしまった。さとるを追いかけ、捕まえようとする野村。
嫌がるさとるに、プロレスの技をかけて、まるで小さな子供と戯れるように、雨の中を泥まみれになりながら先生は、はしゃぐ。
自分の意志で学校に登校しようとした、というさとるの変化が、彼はとても嬉しかったのだ。
この時は、野村の手をくぐり抜け、逃げ帰ってしまったさとるだったが・・・。
さとるは一人、いつも通る、森の中で緑色に光る石を拾う。
この石と、道也が以前拾った石とを組み合わせた時、二つの意志は不思議な光を放った。
「本格的なアジトに改造しようよ。」
意気揚揚と純子が、言うと続けて道也がさとるに、
”アパートの部屋をアジトとして使用できる”ということを、話した。
さとるは、これまでになく嬉しそうな顔を浮かべた。
「今日は来るんじゃないかって、そんな気してたんだ。」
と、学校の前を歩いているさとるの肩を叩き、純子が彼に声をかける。
「作戦会議・・・。色々と話し合えると思って。」
照れ隠しなのか、さとるはいつものように、クールに応答。
今度こそ本当に、長い登校拒否生活に終わりを告げたさとる。
そんな純子とさとるの目の前では、「UFO恐怖症」になり、野村にしがみつきながら、学校に入っていく惨めな伊達の姿が。
先日の「髪の毛ビンビン事件」から、立ち直っていないらしい。
「ガチガチの石頭だから、頭の回線がおかしくなってんじゃないの。」
と、さとるは遠目で伊達を見ながら冷ややかに笑う。
放課後、リヤカーに積んだアンテナや、ピラミッドの模型などをアジトに運び入れる道也と純子。
計画も軌道に乗り、実に楽しげだ。
そして部屋につき、純子が何気なく設置したマイコンの上に、例の゛光る石”を置いた時だった。
画面に何かの暗号らしき文字、さらに不可思議な図形が映し出されたのである！
ΗαΔαΗΕαηΒι
暗号の謎が解けず、アジトにて頭を悩ませる道也、純子、さとる。
そこへ、静香がオニギリを持って現われた。
「マイコンにススキをおそなえして、風流でしょう。」
などと言っている。
俊二も菓子パンを食べながら、
「まだわかんないのかよお。」
と実にのんきな発言を。
「あんたたちも少しは手伝いなさいよ。」
純子は、怖い顔で、俊二に迫る。
暗号を解こうと必死な三人に比べて、他人まかせで何もしない俊二。
そんな彼の態度にいらだつのも仕方が無い。
ところがだった。
「これ、本当にUFOのかけらかな・・・。」
と読んでいた漫画本を置き、雄作が何気に二つの石を叩くと、なんと彼の体が宙に浮かんだのである！
雄作に触れた、俊二、道也たちも次々と・・・。
しばらく部屋の中で無重力状態を楽しみ、再び起こった不思議体験に心を弾ませる五人。
が、アパートアパートを出て、家路に向かおうとしているそんな彼らを暗闇で見入る、謎の人影。
そして、俊二と雄作を捕らえ、
「あのアパートで何をしてたの？！」
と脅しをかけたその人物とは。
他ならぬ、α組のめぐみたちだった・・・。
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